病院経営に求められる継続的な課題

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K-14

原価管理体制について(続き)

前回からの続きで、手術の原価管理について述べたいと思います。
ここでいう「原価管理」とは、各手術の症例ごとの収益に対して、それに呼応する原価、とりわけ重要な材料費(薬剤費と診療材料費)を正確に把握するということです。したがって、ここでいう原価とは、病院収益の変動費項目のツートップである材料費ということになりますが、その中でもこれまでその実態がきちんと把握されてこなかった診療材料費を明らかにするということが重要な着眼点になります。
 では、手術の収益(手技料や材料の償還)からこの原価(薬剤費と診療材料費)を引いたものは何か。これは、いわゆる「粗利」とか「貢献利益」と呼ばれるものです。つまり、原価管理とは、症例ごとにかかる材料を引いたのちにどれだけ病院に診療報酬(収益)が残るかということを算出することを目的としていると考えることもできます。
手術の収支を考える上で、この貢献利益を求めるということは重要な出発点です。もし、もう一例、同じ内容の手技が追加して実行されれば、この「貢献利益」が病院の中に残るということです。「いや、貢献利益では手術に関するスタッフの人件費が含まれていないのでは?」という意見もあるかもしれませんが、結論から言えば、人のコストは別の観点から個々の症例の収支とは切り離して管理していくということが、病院運営においては望ましいと考えます。
その理由については、前回のコラムを参照ください。また、病院運営そのものが医師を始めとする人材がいて成り立ち、かつ収益を確保するには人員数や人材の構成についても一定の基準を満たす必要があります。病院における人件費の扱いについては、デリケートな問題であり、慎重に考える必要もあることも指摘しておきます。
まずは、手術の各症例について、変動費である材料費を正確に把握する、そして症例ごとの貢献利益を導き出す。これが原価管理の基本的な考えです。

 

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