病院経営に求められる継続的な課題

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No.K8

K-9

手術におけるボトルネック(続 その2)

今回も引き続き、手術室運営における<ボトルネック>について紹介したいと思います。
復習になりますが、ボトルネックというのは、手術の一連プロセスの中で、その(あるべき)流れを妨げる障害となるもの、あるいはその原因を指します。
ボトルネックをもたらす原因として指摘されるものには、単に施設側の環境だけではなく、手術を受ける患者側の事情もあります。患者の重度な容態や不測事態というのは、当然手術の流れに大きな影響を与えます。
例えば、よく取り上げられる問題として、患者の肥満があります。一般的な外科手術において、肥満の患者は、手術野の確保や技術面でより多くのリスクがあり、麻酔に関しても重大な影響があると考えられています。また、そもそも肥満の人は多くの合併症のリスクを有するので、そのことが手術やその予後に影響をもたらすことも知られています。
例えば、そうした肥満患者が持つ追加的なリスクにより、手術時間が延長されるケースがあります。予定時間を超過した手術の延長では、スタッフの疲労という問題も発生し、そうした状況で待機する患者の家族にも説明しなければならない、その後に予定されている手術にも影響を与えるなどで、運営面でも追加的な労力や問題が発生します。
これは学術的にも関心の高い分野で、BMIで30を超える患者とそうではない患者とを比較して、手術時間の違いや術後の併発疾患の発生などについて考察した研究が多くあります。ただし、結果は様々で、肥満そのものは手術に影響を与えないと結論づけるものもあれば、有意な差が得られたと報告されるもの、あるいはBMIではなく、CT画像などで内臓脂肪量の判定を用いると差が出たと報告する事例など、現在でも多くの研究が発表され、議論が闘わされるテーマです。
これまで、何回かにわたり、手術におけるボトルネックについて紹介してきました。次回は、こうしたボトルネックをどのように解消、解決するかについて考えていきます。

 

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