病院経営に求められる継続的な課題

新着情報

n-25

No.N-30

LMC地域交流会報告を兼ねて

1)新型コロナウイルス対応の真っ只中で

新型コロナウイルスの閣僚・官僚の対応には閉口するばかりです。行き当たりばったりの施策で、有事における危機管理能力の無さには驚くばかりです。ある民間の検査会社に聞いたところ、「PCR検査の用意はあるがその要請が一向に来ない」と言っていました。
政府がPCR検査を管理するため、医療機関が勝手に民間の検査会社に検査の依頼をしないようにとの、または保健所以外の医療機関からのPCR検査の依頼を民間会社が受けないように、との通達が回ったみたいです。
その背景には検体の安全搬送の指針が決まってないからということですが、検査会社は今までそういった検体を扱っていたプロです。そうした彼らの意見を早い段階で聞き取り、必要な指針を作り、検査ができる体制をできるかぎり早く構築すべきではなかったのでしょうか。政府に集まる情報の遅さ、乏しさを鑑みるに、そもそも現場を知らない閣僚・官僚に、この国を任せても大丈夫なのでしょうか。

2)士別市での地域交流会に参加して

2月22日、北海道士別市立病院及びNPO法人地域医療・介護研究会JAPAN共同主催による第二回LMC地域交流会が開催されました。
「地域住民が安心して暮らせるまちづくり」をテーマにパネリストの発表、パネルディスカッションが長島仁先生(士別市立病院長)の司会のもとで行われました。
長島院長より北海道の悲惨な医療提供体制を聞かされました。そうした状況にもかかわらず、住民の生命を守るため活躍される医療関係者には頭が下がる思いです。北海道の一番の問題はあまりにも広い面積にあります。東北6県+新潟県+富山県に相当する広さがあり、東京都のなんと38.14倍の面積を有しています。そもそも、いち道庁が管理するには広すぎるところにあると思われます。
士別市立病院は、身の丈に合った医療提供体制を基本とし、実情に沿ったダウンサイジングを実行し、急性期から慢性期へと大きく舵を切りました。救急対応は隣接市にある名寄市立総合病院に協力を求めています。ただ隣接市といっても士別市立病院から名寄市立総合病院までの距離はおよそ22㎞、車でおよそ30分ほどです。雪のシーズンはその倍の時間がかかると伺いました。士別市立病院には医師が少ないため、その負担を少しでも軽くするために名寄市立総合病院の医師が救急車に乗り込み、途中まで患者を迎えに行くこともあるそうです。さらに、高度急性期機能を有する病院のある旭川市までは距離で55㎞、車で約1時間かかり、雪のシーズンは2時間近くかかるとのことでした。
北海道の医療環境は、本州・四国・九州とはまったく異なり、医療関係者同志の助け合いと、個人の体力で賄われているということを痛感されられました。この実情を政府・厚生労働省は分かっているのでしょうか?目先の医療費削減ばかりに走り、机上の空論的施策を立て、都合の悪いことは人のせい、各自治体のせいにし、企業(特に医薬品関連)をいじめ、これで日本の将来が良くなるのでしょうか?

* * *

今の政府は、今回の新型コロナウイルスの対応といい、医療政策といい、行き当たりばったりの施策しかできていないように感じているのは私だけでしょうか?

 

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