病院経営に求められる継続的な課題

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n-25

No.N-27

年の瀬を迎えて

年の瀬を迎え寒くなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。令和2年に向け、身体を整え、公私とも元気で過ごせればと思っております。
来たる1月、2月は薬価の交渉、そして3月には妥結しなければならないのですが、今年度の下半期は、10月に薬価改定があり、上期の価格情報は基本役に立たず、ベンチマークを用いての交渉は困難だと考えております。そこで我々が考えている交渉のポイントをお伝えしておこうと思っております。
10月の薬価改定により、収載医薬品のうち612品目は薬価が引き上げられましたが、10,389品目は引き下げられました。実質全体で2.4%のマイナス改定となっているようです。今までに前例のない、期途中での改定ということで下期の薬価交渉の術を悩んでおられる方が多いと感じております。
ベンチマークを用いるにも正確なデーターが出そろうのは3月であり、しかしながら、3月に交渉・妥結するのはちょっと乱暴であり、精算に間に合わなくなる可能性もあります。しかし、言うまでもなく、病院経営にとって薬価差益、医薬品を安く購入することは非常に重要な資源です。
そこで我々が考えている交渉のポイントは、上期の薬価差益額と同額を下期にも得るという考えを持って交渉することです。我々は、各薬品ディーラーに上期総価加重でいくらの値引き率があり、薬価差益額がいくらあったのかを調べ、下期に、上期と同額の薬価差益額を得るにはいくらの値引き率を出さなければいけないのかを算出することにより、下期の概ねの目標としています。また、単純な総価のみの目標設定では、ガイドラインに即していないということで、厚労省からお叱りを受けるかもしれず、また乱暴な話なので、この考え方を単品ベースでも積み上げて計算し、それを具体目標とします。参考までに、実際の試算の考え方を、表1・表2に示しておきます。


(表1)(クリックすると拡大画像が表示されます)


(表2)(クリックすると拡大画像が表示されます)

ただし、ここで注意しておかなければならないことがあります。長期収載品、後発品のなかには、薬価がとてつもなく引き下げられてしまっているものがあります。それらも上期と薬価差益同額を得ようとすると、企業にとって不採算品となってしまう可能性があるということです。不採算品になってしまうと、その医薬品を生産・供給し続けることが企業にとって困難になってしまいます。企業が医薬品を製造できなくなれば、患者に迷惑を掛けるだけでなく、医療の質そのものを低下させる危険性もあります。即ち交渉においては、ただ単に安ければいいということだけではなく、バランスも重要だという点にも気をつけてください。

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