No.13
病院経営にとっての薬剤費(12)
メーカーと病院はどのような関係が望ましいか。
前回は、ディーラーの現状を述べたが、翻ってメーカーの事情はどうであろうか。彼らは基本的には病院を見ていない。彼らにとっての対象は処方権を持っている医師である。
夕方になると院内のあちこちに、スーツを着た人々が立っているのをよく見かけるが、ほとんどがMRである。MRは医師に自社の薬剤の薬効等を説明するのをその任としているが、 基本は新規採用を目的とした宣伝活動を行っている。しかし、そうした営業だけではなく、ディーラーから病院への最終納入価に対しても、大きな影響力を持っている。
では病院はメーカーに対してどうしているのかといえば、納入価の決定はディーラーであるというメーカーの逃げ口上をうのみにしているケースが多い。果たしてそうであろうか?
往々にして、メーカーは都合の悪い所はディーラーにかぶせて知らん顔である。病院はディーラーに価格対応をせまるのであれば、ディーラーと共闘してメーカーに価格を出させる努力をする 必要がある。その努力なくして、薬の値引き交渉で病院が満足できる結果を得ることは難しい。
具体的にはどうすれば良いのか?基本的に交渉は相手があることである。有利に交渉を進めるためには、相手の土俵ではなく、こちらの土俵で勝負しなければならない。 次回に続く
フォーラムNo.76 再度の緊急事態宣言、そして延長の顛末に思う
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