No.44
高額医療機器保守に参入する保険会社に喝!
今回は医薬品の話題から少しはずれますが、病院経営を圧迫している高額医療機器について、少し触れてみたいと思います。
病院は急性期度が高ければ高いほど、高額な機器が必要となってきます。当然、そのような機器は購入費だけでなく、保守費用も高額になってきます。これまでも当研究所は、機器購入時に向う5~6年間の保守費用も併せて交渉することが大事であることを述べてきました。
ところで、ここ2、3年、医療機器の保守を保険会社が保険契約を結ぶという形態で受託するというケースがありました。一見すると、初年度の保険契約は従来の保守契約よりもかなり安価となり、病院にとっては良い商品のように見えました。
しかし、世の中、そうそううまい話はありません。
保険会社のほうが病院職員よりしたたかなのは当然で、次年度あたりに大きな修理費が必要と思われるタイミングでは、契約継続をしないとか、再契約をしても、重大な故障、修理が発生しそうな機器は契約から外すということを平然と病院に要求してきます。
リスクのあるときはメーカーやディーラーにそのリスクを負わせ、自社が確実に利益を得られるときだけビジネスをするというのは、医療の分野においてはあるまじき行為です。自分勝手に自己の利益のみを追求する企業は許すべきではありません。
病院側も目先の数字に右往左往するのではなく、メーカーやディーラーと中長期的な視点に立った信頼関係を構築していくことが、経営改善への王道であると認識していただきたいものです。
続
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