病院経営に求められる継続的な課題

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フォーラム No25

No.26

病院経営にとっての材料費(2)

 病院の経営支援の手始めとして、まず机上に乗るのは薬剤費であり、2番目に診療材料費ということになります。薬剤費に関しては、その方法論の是非は別にして、年度末の総価交渉で「一括でドン」というやり方をする病院が多いです。ところが診療材料については、薬剤のようにさかのぼっての値引きができません。  
 年度当初に契約した診療材料の実勢価格は年度当初の、単価契約によって決まりますが、年度内に見直しをすることは決して無駄ではありません。しかし、材料は薬剤と比較してもアイテム数が多いこともあり、なかなか手をつけられていないのが実情です。
 そのようななか、最近は成功報酬目当てに価格交渉をうけおい、他病院の安値データにもとづいて、地域の実情や地元のディーラー、病院との関係も無視した価格交渉をして相当の成功報酬を要求する、ハゲタカのようなコンサル会社もあります。
 私もいくつかの病院から、確かに目先の経済的利益は出たけれども、地元業者との信頼関係がくずれ、後々の病院運営でずいぶん苦労したという話をたびたび聞いたことがあります。
 実は診療材料に限らず、企業が病院にする価格提示にはいろいろな背景があります。企業側が病院の交渉力の弱さにつけこんでいるケースもありますが、病院側の努力不足、勉強不足が原因の一端となっている場合もあります。
 自治体病院は各々の地域経済の重要な存在であり、単に安値だけを求めるのではなく、多面的な評価も加味した適正価格での購入をする必要があります。 続

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