病院経営に求められる継続的な課題

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No.33

No.34

病院経営にとっての薬剤費(29)

3月に入り、各病院とも(妥結を上期、下期で分けて、年度末にも交渉する病院)に、最終価格が提示されているころである。

上期妥結からの上積みを目標として交渉にがんばってきた病院でも、いよいよその成果が試されるときである。

さて、前回のフォーラムで触れた、1月末のT社及びA社の特担問題のその後である。両社の姿勢に対して不満を持ち、両社のMRを当分の間出入り禁止にする病院も増えてきた。

この問題で気がついたことがある。国内トップのT社の傲慢さは今に始まったことではないが、T・A両社とも、社内全体での情報の共有、問題意識の共有という、企業にとって当然のことが行われていないのではないかと感じる。われわれが、自治体病院にすすめるメーカーヒアリングの実施に関しても、むしろ外資メーカーが、病院側の問題意識に敏感に反応し、真摯に病院経営サイドとの情報や意見交換を望んでいるという印象をもつ。この対応の的確さとスピードこそが、彼らをして世界市場で勝者たらしめているのではないか。

確かにT社、A社は国内メーカーとしては2トップであるが、世界規模で見ればトップ10圏外である。いいかげんに、お山の大将気分は捨てて謙虚に市場(病院)に向き合う必要があるのではないか。

両社とも地域が違う病院でこの話が出ると、「そんな話を聞いたことあります…」程度の反応である。何と外資メーカーと違うことか。

われわれは常々日の丸企業にエールを送っているが、この危機感の無さには、無力感すら覚える今日このごろである。  続く

 

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