病院経営に求められる継続的な課題

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2018新年のご挨拶

No.N-05

ご挨拶

昨年12月、世に言う「ホワイトアウト」(雪によって視界が白一色となり、方向・ 高度・地形の起伏が識別不能となるような現象です)を経験しました。それも夜間での出来事で、車のライトは全く役に立たず、泣きそうになりながら運転。通常の2倍以上の時間を要し目的地に到着しました。雪国の方々は本当に大変です。どうぞ気を付けて下さい。

12月18日には、平成30年度の診療報酬改定率が公表されました。本体部分ではプラス0.55%となりましたが、薬価等の部分ではマイナス1.74%、全体ではマイナス1.19%と、やはりマイナス改定となることが決定しました。まあ、実態としては、全てのしわ寄せを薬にしたような形です。このような改定が続くと、医薬品関連産業の発展が阻害されるのではないかと、心配しております。実際医薬品メーカー、ディーラーは経営基盤強化のために大々的に人員削減を行っている状態となっております。

日本の医療費は確かに年々増加しています。このままでは財源確保が非常に困難になることは目に見えている、と言われています。しかし日本の国民一人当たりの医療費は世界でみると20位(2014年WHOデータ)、公費負担医療費イメージでも20位前後と決して高くないのです。なのに、どうして財源確保が困難になるのでしょう?また世界幸福度ランキングを見ても日本は51位で、先進国の中では最下位となっています。そして興味深いのが、医療と福祉が充実している国が幸福度上位を占めているということです。日本国民の幸福はどこにあるのでしょうか?

正月早々、結論を見出しにくい話をしてしまいました。…

平成30年度に予定されているマイナス改定を始め、今後医療機関の経営は益々厳しくなります。我々は経営改善のアドバイザリーとして毎月クライアント病院を訪問しております。しかし、病院運営で一番重要なことは医療の質であり、質が担保されているから経営改善に取り組めるのです。そして、その医療の質が担保されているかどうかは、本来は地元住民が判断すべきことであり、決して病院自身や国が判断すべきものではないと考えております。地元住民から選ばれる病院として何をしなければならないか、もう一度原点に戻って考えていただきたいと思っております。

今年の冬はいつになく厳しい寒さが続きますが、皆様お身体を大切にお過ごしください。

 

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