病院経営に求められる継続的な課題

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フォーラム No28

No.28

病院経営にとっての薬剤費(25)

 7月7日の全国自治体病院協議会が主催した薬価交渉術の勉強会での感想を(筆者は、勉強会の講師を勤めました)。  
 今回も多数の病院の参加があり、病院側の意気込みが感じられましたが、ひとつ気になる点がありました。28  
 特に、今年度の重要なテーマである「未妥結減算」に対する理解に、かなりの温度差があるようです。未妥結減算の前段階である妥結の意味を勘違い、もしくは誤解している担当の方が、いまだにおられました。今年になって初めて担当になったという人もいましたから、仕方ない面もありますが、ずいぶんもったいない話で、メーカーやディーラーが内心ほくそえんでいる姿を思い浮かべてしまいました。  
 自治体によって会計上のルールが違うのはよくあることですが、ここで一度前提を整理しましょう。  
 まず3月末に行う単価入札および契約は暫定価を決めるものです。各病院はここから1年かけて、使用量等も勘案しながら、年度末妥結に向けて価格交渉をするのが通例です。3月に妥結したらそれでいいとか、4、5月に妥結したから・・・、というのでは、病院が損をするだけです。病院規模にもよりますが、この差額が数千万円に及ぶこともまれではありません。
 新任担当の方にはまず、この仕組みを理解していただきたいところです。  ディーラー側においては、3月末の価格はとりあえずのシェア確保のための暫定見積もりなのですから。  
 暫定見積価格で1年間購入してくれる病院はディーラー、メーカーにとっては、美味しい得意先です。今回の勉強会の後の意見交換会の席上でも、このルールを知らずに契約している病院があったことは非常に残念です 。続く
                               

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