病院経営に求められる継続的な課題

新着情報

No.30

病院経営にとっての薬剤費(27)

今年度の薬価交渉は、大多数の自治体病院は、上期、率100%での妥結の方向で決着しました。一息つく間もなく下期交渉を迎えますが、今後の注意点をいくつかあげたいと思います。

第一点は、当初想定した値引率よりも良い数字の病院が多いという点です。程度の問題はありますが、もうすこし厳しい価格提示になるのではと考えていましたが、病院にとっては良い傾向といえます。ただ、下期にこの数字からいくら上乗せできるかによって、トータルでみた成果は変わってきます。

第二点は、後発品採用率の問題です。数量ベースで60%超というハードルは、現状では甘めであるといえます。これを金額ベースに換算すると10~15%という病院が多いです。中には数量ベースでは70%を超えているが、金額ベースでは10%未満という病院もあります。これは厚生労働省側から見ると、はなはだ不本意な結果であフォーラム23ろうと思います。次回の薬価改定の時には金額ベースのハードルになる可能性が大きいと考えられます。

各病院とも、後発品への切り替えにあたっては、医師の協力が不可欠となりますが、ここは薬局長をはじめとした薬剤師の腕の見せ所ではないでしょうか。

特に金額ベースを視野に入れると、高価な抗がん剤等を中心に据えた切り替え戦略が必要となってくるはずです。このあたりをメーカーヒアリングの中でも有効に活用する必要があるといえます。  続く

 

<< 次へ前へ >>

 

 

 

フォーラムNo.76 再度の緊急事態宣言、そして延長の顛末に思う  
...詳しくみる

ヘルスケアシステム研究所

075-223-2260

075-223-2060

info@hcs-ri.com

〒604-0042
京都市中京区西洞院通押小路下る押西洞院町590番地5 ライフプラザ烏丸御池2F(西洞院通御池北西角)