K-1
手術室のマネジメント(1)
- 学術研究の視点から
今回より、連載を担当します金子です。どうぞよろしくお願いします。私ごとですが、この4月より九州大学大学院医科学系学府にて学生として研究活動に勤しむこととなりました。いわゆる社会人大学院生ということになります。
このコラムのコーナーでは、病院での購買活動に関連して、病院運営や組織改革についての様々なテーマが登場してきました。私のパートでも、こうした現場での問題を紹介しつつ、アカデミズムから見た様々な論点や研究成果も交えていきたいと思います。
「巨人の肩の上に立つ」という言葉があります。西洋の思想史や科学哲学史でよく登場するこの言葉は、先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見し、真理を追求していく比喩として使われます。科学者ニュートンが手紙のなかで用いた言葉として有名ですが、オリジナルについては諸説があります。
これは、まさに学術的研究の真髄を示す言葉です。病院経営をめぐる様々な知見も、数々の先行研究の上に成り立っていることに疑いの余地はありません。こうした先行研究の世界と今日の病院運営との問題がどのように絡み合っているか。また、現場主義の動きと学術的な流れが今後どのように融合していくのか。病院経営をめぐる環境が視界不良である今こそ、初心に立ち戻る作業も必要だと感じます。
このような認識にたち、今後何回かにわたり、現代の急性期病院にとって重要なテーマの一つである<手術室のマネジメント>という問題について取り上げていきます。
(金子)
フォーラムNo.76 再度の緊急事態宣言、そして延長の顛末に思う
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